聴覚情報処理をつかさどる機能が低下する3タイプの精神障害の病理を、当事者の観点から考察します。
キーワード:音声認識、言語理解、カクテルパーティー効果、音韻ループ、ワーキングメモリ、マルチタスク、聴覚過敏、解離、吻側前頭前野、容量性注意障害、特異的言語発達障害、頭蓋骨縫合早期癒合症
続きを読む言語性知能の低下を伴わない一方で、言語の理解と表出に困難性が認められる特異的言語発達障害の評価対象は、未成年のみに限定されています。
成人当事者については評価基準が未確立であり、2020年も評価できる状態にはありません。それ以前に、日本語における特異的言語発達障害の実態は把握されておらず、メカニズムも不明です。
atama-psycho-linguistics.hatenablog.jp 成人当事者になっても継続する特異的言語発達障害の困り事については、臨床研究でも扱われていないので、知っている専門家はいないとおもいます。
この記事では、成人当事者である私自身という症例を、幼少期から現在に至るまでのことを紹介します。
その前に特異的言語発達障害の病理を紹介すると、ワーキングメモリの無効化によって、ざっくりいうと目的語が従属節に修飾された複文に対して、表出と理解を一度に実行できないという問題が発生します。主語に従属節が修飾された複文の認知は問題ありません。病理に関する詳細は以下の記事で紹介しています。
atama-psycho-linguistics.hatenablog.jp
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