「封印」されしアタマのなかより(大人の早期癒合症)

考えたことを発信しています。メインテーマは認知科学。頭蓋縫合早期癒合症、および「ワーキングメモリ容量減少症候群」(仮)の成人当事者です。実行機能(ワーキングメモリ)について研究中。

軽度三角頭蓋の原因について考えてみた(骨重積との関係)

まえがき

この内容はあくまでも筆者による仮説です。筆者はある種の確信として考えたことを書き残さなければ落ち着かない性格であるがゆえに、投稿いたします。

 

目次

 

第1 軽度な早期癒合症「軽度三角頭蓋」とは何か?

早期癒合症の論争の火種となっているのが、早期癒合の程度が軽度なものの存在です。これは「軽度三角頭蓋」ともいわれています。

通常の場合、頭蓋骨の前半分(冠状縫合が境目)を占める前頭骨は、乳児期の時点では縦半分に割れ目があります。これが前頭縫合です。

 

この前頭縫合が通常と比べ早期に癒合することがあります。これが前頭縫合早期癒合症です。頭蓋骨が局所的に変形し、それが真上から見て三角形の形をしていることから、「三角頭蓋」ともいわれます。

この三角頭蓋のなかでも、変形が軽度であるものは「軽度三角頭蓋」と呼ばれています。

 

第2 三角頭蓋と軽度三角頭蓋の違いに関する仮説

1 軽度三角頭蓋は「個人差」か?

医学従事者の殆どが軽度三角頭蓋の手術に対して否定的です。その理由は様々ですが、軽度三角頭蓋は「そのように作られた」早期癒合症とは異なり、あくまで「個人差」である、という考えがあるように私は感じます。

2 「そのように作られたか否か」という違い

2017年現在では、早期癒合症の原因は解明されていません。しかし、胎内で頭蓋骨が形成される段階で、「そのようにして作られるべくして作られた」結果が早期癒合症ではないかと私は推測しています。

ご存知の通り、典型的な早期癒合症がもたらす頭蓋の変形の度合いは強いです。これを踏まえると、出産してからの問題ではなく、胎内にいる段階で早期癒合症が現れていることが、推論の根拠です。

一方の軽度三角頭蓋は、早期癒合症とは若干異なり、軽度参加頭蓋は「そのように作られるべくして作られたものではない」と推測します。なぜなら、出産後も大泉門や小泉門の存在が認められるからです(根拠はありませんが、おそらくそうだろうと推察)。すなわち軽度三角頭蓋とは、頭蓋骨が閉じる時期が、通常の頭蓋骨と比べて早かった結果だと私は考えています。

では、「そのように作られるべくして作られた」わけではないにも関わらず、早期に癒合する可能性なんてあるのでしょうか? その可能性について以下、推論を立ててみました。

 

2. なぜ早くに閉じてしまったのか?

① 「骨重積」という頭蓋骨の機能

ここで、赤ちゃんの頭蓋骨の機能について説明します。

人間の赤ちゃんの頭蓋骨が癒合していないのには理由があります。それは赤ちゃんの頭部が産道に通るためです。頭蓋骨が小さく変形することで産道に頭が通るという構造になっていますので、もし頭蓋骨が「完成」されていたとしたら変形できずに産道を通れないのです。

この機能を「骨重積」というそうです。

骨重積⇒児頭が骨盤内に侵入するときの応形機能で、恥骨側にくらべ抵抗の多い仙骨側の頭蓋骨が恥骨部の頭蓋骨下に重なりあう。そうすることで児頭の産道通過断面の縮小化を行う。頭位でのみ起こる。*1

 

 

② 骨重積の「もどり」と早期癒合

以上のことから、「頭蓋骨に一番負担がかからない」、すなわち骨重積が軽い程度ですむような理想的な組み合わせが、「小さい頭蓋骨と幅の広い産道」という組み合わせであることを理解していただけるかと思います。

 

話を戻しまして、骨重積の話から、頭蓋縫合の後天的な早期癒合を引き起こす原因の一つに、出産時の母体の産道と赤ちゃんの頭蓋骨の相性、という問題の可能性を仮説として私は提起します。

「大きい頭蓋骨と幅の狭い産道」という組み合わせの場合、どうなるか?上記の内容より導き出せるのは、産道を通るためには骨重積の程度を強くしなければいけません。

 

そして産道を頭蓋骨が通り抜けたとしても、変形の程度が強いがゆえに出産後の骨重積の「戻り」が不十分になってしまうということはないでしょうか。

この「戻り」が不十分であれば、縫合の隙間の面積が狭まります。これが通常の場合よりも早くに縫合が癒合する原因であり、こうして軽度の早期癒合症が生まれるのではないかとわたしは考えます。