封印されしアタマのなかより(大人の早期癒合症)

病気ブログというよりは、心理学や言語学を扱ったブログです。きっかけは特異的言語発達障害(SLI)・聴覚情報処理障害(APD)・注意欠陥症状(ADD)。頭蓋縫合早期癒合症の成人当事者です。

ADDと学習の障害

 注意力(以下、ワーキングメモリ)の不足が症状であるADDがもたらす悪影響は、日常生活における不注意の問題だけでなく、実は学業面にも及びます。

より正確にいえば、ワーキングメモリの不足は言語面に悪影響を与えるため、言語を媒体にした学業の学習が不得意になるのです(逆に、言語以外の情報媒体を通した学業の学習は影響を受けない)。

 

・注意力(ワーキングメモリ)の役割

ワーキングメモリは、短期記憶や同時処理を行う上での土壌として機能します。

タスクの情報量が大きい場合や、同時に処理するべきタスクの量が多い場合は、それらを処理するためにはワーキングメモリが多く必要になります。

一方で、ワーキングメモリが通常より弱いとどうなるか?

それについて、今日に至るまで分類されている特異的言語発達障害(SLI)や聴覚情報処理障害(APD)は、ワーキングメモリ自体の弱体化が原因ではないかと、私は考えます。これらの言語障害を抱えると、言語を使う学習やコミュニケーションに困難が生じるとともに、学業に支障をきたすようになるのは確実です。

以前の記事のなかで、集中力に欠陥があるためにワーキングメモリを活用しきれていない状態であるために学習が困難になるADHDは、衝動性を抑制できれば学習の困難さがなくなるのではないかいう私の考えを提示しました。それに対し、ワーキングメモリ自体の弱小化が原因のADDは、集中力の問題ではないのでワーキングメモリを拡張しなければ解決できないと私は考えます。

 

・ADD≠LD

ちなみに、前回の記事で、ADHDとLDが全く別物という結論に至ったのと同じように、今回のADDとDSM-5上のLDも別物同士です。つまり両者が併発していたとしたら、それは偶然です。

 

・LDというネーミングについての意見

LDという名称は、その性質上、学校教育という環境の中での学習に決定的な問題を発生させる神経発達障害であるために名付けられたのでしょう。しかし、学習に悪影響を与える神経発達障害がLD以外にも存在することも事実で、これらとの混同は素人間では避けられないような気もします。

ADHDやADDは本人たちの意志で解決できる問題ではありません。なので、字面で解釈すればLDであるのは当然です。

DSM-5で定義づけられた限局性学習障害に含まれる読字障害や算数障害、書字障害は「認識の障害」であり、「LD」という名称はふさわしくないような気がします。